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 ソラジュース  writer:魅彌 さま



「ねえ、あれもう試した?」
 ソラちゃんに振ると首をかしげながら尋ねてきた。
「あれって何? シルーネちゃん」
「ソラジュース」
 一瞬、硬直を見せながらも普段通りの笑みを私に向けてきた。
「う、う〜ん。どういうものなのかな? 私はちょっと分からないよ」
 その仕草がおかしくて吹き出しそうになるのを何とかこらえて向き直った。
「本当に? 嘘付いてたら分かってるよね?」
 脅し文句っぽく呟いてみる。
 ううん、それが嘘だってのは確かめなくても分かってた。
 ソラちゃんていえばここ近郊でもかなりの有名人なのに本人はそれ自体気が付いてないんだもん。ついでに言えば製造は国王命令。
 胸の内でくすくす笑いながらも悟られないように平静を装う。
「嘘だなんて。信用してくれないの?」
「だってねえ」
 ここまでくるとどこまで耐えてくれるのか遊んでみたくなってしまう。
「あ、ここに入ろう」
 そう言ってソラちゃんの手を引き、無理矢理店内に連れ込んだ。


 「な、な、何で?」
 店に入るなり壁に貼られた一枚のポスターにソラちゃんが動揺を見せていた。
「どうかな? 私的には結構いい出来映えだと思うんだけど」
「んもう、知っててワザと言ったんでしょ。ヒドイよ」
 少し拗ねたような仕草を見せてるがそれがまた何とも愛らしくて。
「でもこれって発売まで企業秘密だって…」
「う〜ん、だってこの企画、私が国王に魔王権限で命令させたやつだし」
 事の真相が分かったのかソラちゃんは深いため息をついて見せた。
「えへっ。ゴメンね。だからお詫びに」
 カウンターからグラスを受け取って、それをソラちゃんの目の前においた。
「もしかして、これが?」
 その言葉に深く頷き返す。
「それじゃ、これからの私たちに乾杯って言うことで」
 カチンとグラスを合わせ、一気に飲み干した。




 
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