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 白い塔の物語



 冷たい……。
 最初に感じたのはそれ。
 頬に感じたその冷たさに目を覚ますと、次に感じたのは匂い。草と土の香り。
 目の前に名も知らぬ白い花が咲いている。
「ここは……?」
 状況がつかめなくて。ひとまず体を起こしてみる。
 地面に倒れこんでいたようだった。
「あ、冷た……」
 再び、最初に感じた冷たさ。手の甲に落ちてきたその雫が、雨だと気づくのにはそう時間は必要なかった。
 雨をしのげる場所は……。
 あたりを見回すと、丘の上にいることに気づいた。そして、この丘にあるのは……立ち入り禁止の白い塔。
 なんでこんなところに……?
 ここは村の西はずれ。丘にはこの塔以外に何もないし、見晴らしを求めるなら東外れの丘へ行った方が綺麗だ。
 なんて、考えているうちに雨粒が大きくなってきた。
「雨宿りするだけだから」
 そう理由を付けて、私は白い塔へと駆けていった。
 塔の内部へと進む扉は、入り口から少し奥にあるし、奥へと入らなければ怒られる事もない……よね?
 そう言い聞かせ、五段ほどの階段を駆け上がり、ひんやりとした石造りの空間へと身を置いた。
 シン……とした空気。
 外は静かに雨が振りつづけ、冷たい壁に囲まれた空間に、私は一人。
「やみそうもないなぁ……」
 塔を出たからと行って、すぐびしょ濡れになるほど強い雨が降っているわけではなかったけれど、家に帰るまでにはそうなってしまう程には降っていた。
「すぐそこに見えるのになぁ……」
 村の西側に位置する、藍色の屋根の家。丘の上という条件があるから見えるその建物は、少しかすんで見えた。
 近くにあるのにな……。走ったらまだ間に合うかな……。
 でも走ったら、走ろうなんて思わなきゃ良かったとか思うんだよね。そうしなければ良かったのに……。
「って、たかが雨で何考え込んでるんだろ!」
 声をあげて、少し強く息をつく。
 何もしないでぼーっとしているからわけのわからないこと考えちゃうのよね。
 軽く伸びをして、体を左右に回す。と――。
 閉まっているはずの大きな扉が、開いているように見えた。
「そんなはず……ないよね」
 呟きながらも、扉に近づいてみる。
 その昔、星読みの夫婦が封印したこの扉は、簡単に開けることはできないはず。
 金属でつくられたその開き扉は、消して開くことはないんだろう。……と、思っていたけれど。
 なんの前触れもなく、キィ……という音とともに奥へと開いていく扉。
「え……?」
 近づきはしたけれど、扉には触れていない。仮に鍵がかかっていなかったのだとしても、勝手に開くなんてことは……。
「……ア」
「え?」
 呼ばれた気がして、あたりを見回す。……誰もいない。
「スティリア」
 もう一度。今度は私の名前がはっきりと聞こえてきた。声は、扉の奥から聞こえてくる。
 懐かしい声だった。知っている声……ではないようだったけれど、懐かしい。なんだか不思議な声。
「……誰?」
 ………………。
 返事はない。かわりに、コツン、コツンと、足音のようなものが聞こえた。
 その音は、次第に遠ざかっていく。
「待って!」
 足音が遠ざかることが何故だか嫌で、それを追いかける。扉をくぐり、先にあった階段を数段上ったところで私は足を止めた。
 そう、私は扉の奥へと足を踏み入れてしまっていた。
 いけない――。立ち入り禁止の場所なのに。
 そう思う反面。何故立ち入り禁止になっているのか、壊れそうでもなければ怖い雰囲気もないのだから平気だろう。なんて事を考えてしまっている。
「うん……、大丈夫。先に誰かがここにいたから足音がしたわけだし」
 言い聞かせて、細く開いた扉から目を離した。
 塔に入った人を連れ出すだけだから……。
 私はゆっくりと、階段を上がっていった。


 階段は塔の円周上をなぞるような大きな螺旋階段だった。
 今まで途中に部屋らしきものはなかった。あるのは石の壁と、続く石の階段。
 どれくらい上ったのかもわからなかったけれど、それを確認する術もなかった。
 足音はもう聞こえない。今思えば声も、足音もただの空耳だったんじゃないかと思う。
 だったら何故……、私は上らなくちゃいけないんだろう。ううん、声や足音が空耳じゃなかったとしても、私が追いかける必要なんてなかったんじゃないの?
 立ち入り禁止、とは言っても、その立ち入りを禁止している人が特別にいるわけでもないし、ただ扉が開かなかったから立ち入り禁止だっただけで、入れるようになったからが管理のために中にいただけかもしれないじゃない。
 だから気にすることなんてない。雨だって止んだかもしれないし、早く家に帰ろ……。
 思うのに、足は階段を上がる事を止めなかった。
 一つだけ、気にかかってることがあるから。
 空耳じゃなかったとすれば、確かに私の名前を呼んでいた。
「あと……百段上ろう」
 言葉にして、小さく頷く。
「いち、に、さん……」
 声に出しているのは、私を呼んだ人にも聞こえるように。

「にじゅうなな、にじゅうはち、にじゅうく……」
 変化は無い。ただ、私の足音と、声だけが響いている。

「よんじゅういち、よんじゅうに、よんじゅうさん……」
 私を呼んだ人がいるなら答えて!

「ろくじゅうろく、ろくじゅうなな、ろくじゅうはち……」
 小さくなってきていた声を、息を吸って大きな声に。

「はちじゅうさん、はちじゅうよん、はちじゅう……」
 足と、声を止める。あと十五段……。
 前方に、黒くて大きな扉があった。
 数えてみればあと十五段。ちょうど百段目にその扉はあった。
 偶然……? 
 そう思い込むことは、できなかった。できすぎな偶然に、怖くさえなった。
 あと十五段。
 私は上りきる前に、駆け下りた。
 一度そう思ったら拭えなくなった。怖い怖い怖い!
 この塔はおかしい。
 聞こえなくなった足音、偶然のようにあった扉。入り口の扉が開いたことも、聞こえた声だって!
 私は駆ける。早くこんな塔から出てしまおう。雨に濡れたっていい。早く家に帰ってしまおう!
 駆けて駆けて駆けて……。
 やっぱりおかしい。もう、上った段数より多く降りたはずだった。正確に段数を数えていたわけではないけれど、一階について、もう外に出ていたっておかしくないはず。
 駆け下りているせいか、怖さのせいか。息ができなくなってくる。
 苦しい、怖い、つらい。もう止まってしまいたい。でも止まれない。怖い、こわい……、
「なぜ?」
 一瞬。自分が声を出したのかと思った。
 それほどまでに、自分の叫びに繋がっていて、私がどこかで感じていた疑問だったから。
「逃げることなんて何もないじゃないか。
 何もない。何も起きていない。何が、怖い?」
 声は、聞いたことのある声だった。
 入り口で私を呼んだ声、そして遠ざかっていったあの足音が、今は近づいてきている。私はいつしか足を止めてしまっていた。
「あの扉が、そんなに怖いのかい?」
 階段を上がってきた者が、姿を現す。
 カーキ色のパンツに、白いシャツ。どこにでもいる村の青年に見えた。蜂蜜色の短い髪と同色の少し小さな瞳も、村にいれば好青年と思えたに違いない。
 けれど、彼の瞳は私を鋭く睨みつけていた。少し丁寧な言葉遣いが、この男から発せられているだなんて信じられないぐらいに。
「スティリア? どうしたんだい、そんなにおびえた目をして」
 足を止めていた男が、階段を一段上がる。
 私も無意識に、一段上がる。かかとが上の段にぶつかって、そのことに気づいた。
「あなた、誰? なんで私のこと……」
 何でこんなに息苦しいのか。やっとの思いでそう言うと、男は少し驚いた表情を見せた。
「あぁ、そうか、あいつだね。あいつが君の記憶を消したのか。どうりで、様子がおかしいと思ったよ」
 何を言っているんだろう。
 あいつ? 記憶を消した?
「思い出させてあげるよ。さぁ、僕の目を見て」
 男の瞳の色が、黒い色に変わる。
 見るつもりはなかったのに、目が離せない。
 その瞳に映った私が動き出す。言葉を、紡ぎだす。


「あの塔に行こうよ」

「聞いてるの?」

「ね。お願い」


 瞳の中の私は、まっすぐこちらを見ている。
 嬉しそうな顔や、少しふてくされた顔、嘆願するように微笑む顔。こんな表情をしていたなんて、知らなかった。
 こんな顔で、私は……。


「えぇ? あの塔は立ち入り禁止だろ?」
 両方の手をブンブンと振りながら彼は、塔行きを却下した。
 噂では幽霊がでるとかお化けが出るとか、なんだかはっきりしない。とにもかくにも昔から立ち入り禁止にされていて、なおかつ封印されていることだけは確かだった。
「でも、ほら、この日記どおりだとすれば、ね」
 差し出したのは私が屋根裏部屋で見つけてきた古びた日記。
 虫食いや何かの染みなどで、読めるページは少なかったけれど、はっきり読めるページが数ページ。そのうちの一ページを開く。
『十ノ月第七日目
 この月の空が好き。一番赤が綺麗で、彼と暮らすこの白い塔が本当に愛しくなる。
 こんなにも素敵な場所を皆は怖がるけれど、私はそれはもったいないことだと思う。
 でも私はそれでも良いと思う。
 まるで太陽に祝福されたようなこの場所は、私と彼だけの大切な場所だから……』
「私聞いたことあるんだ。あの塔には昔、すごく仲のいい夫婦が住んでたんだって。
 それって私の御先祖さまだと思うの。ほら、鍵も見つけたんだよ?」
「鍵っつったって、あの塔の扉は封印されてるって聞いたぜ? 鍵なんかで開くなら……」
「開かなかったら帰るから」
 もう一度、誘いの言葉。
「俺がダメだって言ったって一人で行っちまうんだろ?」
 一つ年上の彼はそう言って、頭をトントンと叩いて笑った。


「テッド……」
 男の、名前を呼んだ。
 目の前にいる、婚約者の名前。
「思い出してくれたようだね」
 いつの間にか目の前まで近づいて来ていたテッドは、私へと手を伸ばしてくる。
「触らないで!」
 その手を叩く。
 テッドのことを思い出すと、彼の今についても、思い出してきた。
 彼は今、ここにいるはずがない。
 今、テッドは……。


「スティ……」
 最後まで言わず、私の目の前で倒れたテッド。その胸には……。


「おやおや、どうやら余計なことまで思い出させてしまったようだね。ククッ」
 嫌な笑い声。
 私は再び男から距離をとろうと階段を上がろうとする。
 男に背を向けて数段。すぐさま私は足を止めた。
「どうしたんだい? 逃げるんじゃなかったのかな?」
 背中から聞こえる声が、塔に響き渡る。
「それとも、その扉を開けるのが怖いのかい?」
 目の前には、ずっと上にあったはずの黒い扉。
「そうだよね、その扉の先には君が犯してしまった罪が封じられているんだからね」
 ビクッと体が震える。
「認めるのが怖いだろう?」
 いやだ……。
「君が……」
 言わないで……!
「君が、僕を殺しただなんてこと」
「…………」
「…………」
「…………う」
「ん? 何か?」
「……ちがう」
「何が違う? ほら、君の刺した傷がここにあるんだよ!」
 肩を引かれ、男の胸に滲む赤いものを見せられる。
「私じゃ……、違……」
 手が……全身が震える。
 なんとか男の手を振り払うと、汗なのか、べたつく自分の手が目に入った。そこには男の胸と同じ赤いものがはりついていた。
「いやだ、違う! 私じゃない!!」
 否定的な言葉しか出てこない。
 だって私はテッドを刺してなんかいない。私が刺したのは……悪魔。
 そう、だから違う。私じゃない。
「違わかないね。お前は、俺を……」
 声が、変わった。もっと低い、私を責めるために地獄からの声が聞こえてくる。
 無意識に閉じていた瞳を開くと、目の前にいるはずの男が、崩れ落ちるところだった。
 倒れるとかいう意味じゃなくて、文字通り、崩れ落ちていく。
「い……」
 肉が、落ちる。落ちたモノはその色を漆黒に変え、足元へと溜まっていく。
 後ろに下がろうとして、思い切りお尻を打った。
「い」
「きさまぁあっ!!」
 悲鳴を上げようとした、瞬間。男だったものが声をあげた。
 その姿は、漆黒の人ではない存在の姿。私があのとき刺した、悪魔。
「大丈夫、彼は死んでいない」
 中性的な声が後ろから聞こえてきた。
 振り返っても、後ろには黒い扉があるだけ。
「そうだ……その扉を開けろ」
「惑わされないで。その扉でない、もう一つの扉を開くのです」
 苦しそうな低い声と、優しい、もう一人の声。
「もう一つの扉って……」
「大丈夫。あなたなら真実を……」
 言われても、目の前にあるのは黒い扉だけ。
 ゆっくり階段を上がって、扉の前に着く。
 正面に立っても、あるのはただ一枚の黒い扉だけ。
「ねぇ、どうすればいいの?」
 返事はない。
 音は、後ろの黒い存在のうめき声だけだった。
 そうっと後ろを振り向く。
 四本の足をもったそれが、起き上がろうとして何かに押さえ込まれたかのように地面に這いつくばったところだった。その目は、じっとこちらを見ている。
 とてもじゃないけど、あの横を走り抜けるのは無理。
「とにかく……、開けるしかないのよね」
 私はゆっくりと黒い扉のドアノブに手を伸ばす。そして扉に触れる直前に……、私の手は止まった。
 テッドの倒れている姿が浮かんでくる。
 この扉をテッドと共に開いたのはどれくらい前のことだろう。
 塔に入ったときにはまだ空は晴れていて、雨なんて考えられないほどだった。
 だから一緒に、婚約の記念に夕日を見ようと思ったのに……。それなのに……。
 それなのに、私は一緒に来てくれたテッドを刺してしまった。
 テッドが私を守る為にって持っていたナイフで、私はテッドを刺してしまった。
 だから私は今こんな目に遭ってるんだ。
 これは罰。私が塔に行こうなんて誘ったから、あなたが……。これは私のせい。だから、私はあなたをちゃんと連れ帰らなきゃ……。
 目を閉じて、扉に手を伸ばす。
「大丈夫、彼は死んでいない」
 優しい声が、小さく聞こえた気がした。
 目を開けて掴んだノブを見てみると、それは白い扉のものだった。


 黒い扉を開けたあの時。
 唐突に恐怖に襲われた私はテッドにしがみついた。
 けれどその姿はテッドではなくて、全身が黒くて、すらりと伸びた手には長い爪があって、目だけが異様に光っていて。
 私は咄嗟にその腰にあったナイフを抜き取り距離をとった。
 ナイフを構えるとソレは何かを叫んでいたけれど、私には言葉とは思えない音に過ぎなかった。
 一歩一歩近づいてくるソレに、私はナイフを突き刺した。
 ……気がつくと、ソレは……テッドに変わっていた。ううん、テッドに戻っていた。


 白い扉の先は、広間になっていた。
 その真ん中に、テッドが倒れている。
 胸にナイフはなくて、血も流れていない。
 けれどあのことが真実だったと裏付けるように、テッドの肌は青白く生気がない。
「テッド」
 名前を呼ぶが、気づいた気配はない。
 私は彼の元に駆けていき、胸の上に置かれた両の手にそっと触れた。
「テッド!」
 冷たかったその手に声を上げる。
「大丈夫」
 死んでいない、と言っていた声が後ろから聞こえてきた。
 振り返って見るとそこには、がっちりとした体に猫のような手足をしたモノがいた。伏目がちな目と長い鼻、それからひょろりとした尻尾が付いている。
 まるで化け物……そう、先ほどの悪魔と類似した姿だというのに、何故だか怖さは感じなかった。先ほどまで感じていた恐怖が消えていた。
「アレは今、私の力で封じ込めまています。数日程度なら抑え続けることができます」
 そうだ……
「さっきの――」
「悪夢を喰うもの」
「え?」
「我々は悪夢を喰うもの。アレは喰らった悪夢に侵され、自らが悪夢をつくり、そして喰うものとなってしまいました。
 狙った存在に、自らの糧とする為に悪夢を見続けさせるのです。幻覚を操り、その精神が崩壊してしまうその時まで……」
「じゃあ……じゃあ、テッドは?!」
 もうすでに……?
「私とアレは、同じモノだから二人同時に守ることはできなかったのです……」
「…………!」
 私はテッドを抱きかかえた。
 冷え切った体は、全身が青白い。
「ごめん……、ゴメンねテッド……」
「私は二人、塔の外へ帰し、記憶を封じようとしたけれど……、アレの妨害にあい、彼しか救うことができなかった……」
「…………え?」
 救われたのは……私じゃ……?
 だってテッドはこんなにも冷たくて……。
「彼をアレから開放し、あなたの記憶を封じることしかできなかったのです。
 あなたがアレから解放されたのは、あなたが真実の扉を開けたから。
 さぁ、彼があなたを待っています。あなたがいた場所へ行きなさい。あの花に彼は留まっていますよ」




「スティリア、よかったのか?」
 白い塔を見上げ、私はテッドに微笑みかけた。
 あの日テッドが目覚めてから私たちは、屋根裏部屋へと行った。その中にあったもうひとつの日記帳は、塔を出た星読みが記したものだった。
 星読みは星を読み伝えることの他に、悪夢を喰らうものと共にあり、酷い悪夢にうなされる人々を助けていたこと。
 二頭の悪夢を喰らうもののうち、一頭がああいった存在になってしまい、村人に被害が出始めてしまったことから、塔を封印することになったこと。
 塔の封印は星読みにしか開くことはできないようにし、立ち入りを禁じたこと。
「……星読みの子孫としては、こうするのが一番かな……って」
 扉が開いてしまったのは、星読みの血を継いでいた私が、鍵と共に塔に入ろうとした為だったらしくて……。
「もう二度とあの扉をこちらから開けてはならないから」
 私は鍵そのものも封印してしまうことにしたの。
 優しい声をした悪夢を喰らうものが、扉を封印すると言っていたわ。
 その後私が鍵で扉を閉じれば、どちらからも簡単には開かないそう。
『アレが悪夢から開放された時に――きっと星読みには通じるでしょう』
 扉の閉まる直前、そう言っていた。
 鍵を閉めた私はそれを、結婚式の日、村の教会へ一冊のノートと共に託した。
「そっか……、でも、俺は少し見てみたかったな」
 テッドがそう言って塔を見上げる。
 私があんなにも見たいと言っていた塔からの夕日。
 扉を閉める前なら、まだ悪夢を喰らうものの影響を受けずに見に行くことができたかもしれない。
「ん……、でもあの景色は彼女だけのものなのかな……って。
 それに、ほら」
 白い塔が夕日を浴びて、オレンジ色に輝いている。
 人の近づかない西の丘。静かに輝く塔は、それだけで十分美しかった。




○○○○○○○○○○

kuya:久しぶりの新作ですー。
ソラ:そうだよねー。もう皆ここが小説のサイトだって事も忘れちゃってるかも。
kuya:う……。こ、今回はリハビリ兼ねての作品ということで。いろいろあらはあるんですけど形にすることを優先しました……。
ソラ:後で書き直すー! ていうパターンだね。
kuya:そうなりそう……。今回は短編に押さえたかったんですけど、書いていくうちにもっと長くなりそうで……。
ソラ:そのタイプのお話はよく後で書き直すーって言うよね。書きなおさないのに。
kuya:ギク……。ち、ちなみに今回は悪夢を食べるバクがイメージです。
ソラ:イメージていうよりそのまんま……
kuya:…………。まあ実際……ていうか、いわゆるバクとはいろいろ変えてるし。
ソラ:あ、設定メモ発見。バク……悪夢食……ナイトメア……悪夢……精神を崩壊させる……妖怪。……ほんとにメモだ。
kuya:メモですから! それはさておき。今回はちょっとらしくない物語かなぁーなんて思います。久々だからかもしれないけれど。
ソラ:そうかなぁ?
kuya:うーん、なんとなく?
ソラ:“らしい”てなんだろね。


 
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